◆Q1.
ポートフォリオ、採用の基準についてもう少し深く掘り下げ、アドバイスが欲しいと思いました。
A.(選考担当者より回答)
作品の判断は、例えば80点以上の方全員を合格としているわけでは無く、他の応募者との差も判断基準として重要になってくると思います。
例外として、プロとして有無を言わせない絵が表現出来れば技術面では合格となるでしょう。
具体的に理想を言えば、モデラーよりの方であれば、対象はメカや背景、キャラクター問わず、きちんとした形状を作成出来るか、表現は昨今の時代に見合ったもので、ツールをある程度理解しそれを表現に生かせているか、等になります。
アニメーターについても同様に対象は様々ですが、動きをきちんと観察し、または考察してどう表現するか、リアルな表現、誇張した表現はバランスよく表現できるか、キャラクターだけに留まらず、メカや自然物にも興味を持ち表現しようとしているか等。
少し専門的ですが、コンポジターやエフェクトについても同様で、観察と表現、センスをバランスとして見ます。
更に専門的になるとリガーや開発の方々ですと、デザイナーに対していかに丁寧で判り易いものを提供できるかなど、ジェネラリストとして、バランスよく結果を出せそうか等々もあると思います。
では最低限の合格ラインを超えた上で同じような技術力での差はいったいどこで着くかと言えば、何れのパートにおいても表現力にどれ位の幅があるかどうかになります。
納めるものは絵や映像など様々で、デザイナーとしてクライアントやお客さんが満足出来るような様々な表現が出来るかどうかになるので、ある分野では表現力があるが、それ以外は全然駄目では成り立ちません。
重要な観察力が凄くても表現が出来なければ駄目です。
数なのか、スピードなのか、質なのか、バリエーションなのか、何れもなのかは構いません、他者よりも目立つ表現を目指して差を見せ付けるのもアリだと思います。
様々な表現を通して作品を創る仕事ですので、あまり偏った表現には成らず、且つある程度の表現が出来る。
または出来そうだ、をいかにポートフォリオで見せるかが重要になってくると思います。
◆Q2.
オリジナルコンテンツの実績につきまして再度ご紹介頂けたらと存じました。
A.(営業担当者より回答)
ダイナモピクチャーズでは、科学館、遊園地など配給するアトラクション映像として、オリジナルコンテンツを輩出しています。
近年では、3D/4D映像に変わり、VRアトラクション作品が増加しています。
今現在ですと以下の会場などで体験いただくことが可能です。
「メガロドン」… イオンVRセンター (埼玉・イオンレイクタウンmori内)
「ウルトラ逆バンジー」…ハウステンボス(長崎)
「ライトオンVRアトラクション」… Right-on HARAJUKU TOKYO(原宿)
「クリーピングテラー」…VR PARK TOKYO(渋谷)
◆Q3.
デッサンを重視するとのことですが、ポートフォリオはどのくらいの種類のデッサンがあると良いですか?
また他の作品のページとデッサンのページなどで評価割合は何対何などありましたら宜しくお願いします。
A.(選考担当者より回答)
最低3枚くらいあれば、判断しやすいです。
(10枚あっても、特にマイナスの印象にはならないです。)
割合に関しては、あまり気にしていないのですが、一般的にはCG作品のページの方が多いです。
また、アニメーター志望の方は無くても大丈夫です。
◆Q4.
手付アニメーションの需要はこれから少なくなっていくのですか?
A.(モーションデザイナーより回答)
需要が減っているわけではないと思います。
その作品ごとで必要とされるアニメーションのタイプが違うだけであってディズニーのように誇張した表現が必要であれば現実的な動作になってしまうモーキャプは向かないでしょう。
またモーキャプで撮った動きも最終的には手付けアニメーションの技術や知識を用いたブラッシュアップが必要になります。
さらに言えば海外ではモーキャプで撮ったと思われていたゲームのモーションが一から手付けでつけられていた、という例もあります。
以上のことから、あまり手付け、モーキャプと枠組みを設けることはあまり意味がないことと思われます。
アニメーションをする手段が増えただけ、と考えるべきかと思います。
A.(アニメ担当者より回答)
結論を言うと少なくなりません。むしろ増えます。
おそらくキャプチャーベースが増えていくからそう思われているのかもしれませんが、こういった場合、CGの進歩を考えるより、それによってどういうスキルを持つ人材が必要とされていくかを考えた方がいいです。
モーションキャプチャー・エフェクト・モデリング・レンダリング、今現在もめまぐるしく進歩していっていますが、それに反比例して、オペレーションする人間は減っていきます。ソフトが便利になるからです。
ただ、手付けアニメーションに関してはこの先もツールが進歩することはほとんどありません(細かい機能は別として)
つまりこの先も変わることなく手付けアニメーションのスキルを持った人材は必要とされ続けていきます。
昨今、キャラクターもののフルCGのアニメーション作品は国内でも増えていっていますので、手付けアニメーションの需要はそれに伴い増え続けていきますよ。
弊社のモデラーもエフェクトデザイナーも同じことを言ってます。
◆Q5.
色々な作品を作られているとは思うのですが、繁忙期は年に何回位ありますか?
A.(デザイナーより回答)
担当するプロジェクトにもよりますが、平均して年2.3回は終電、泊まり込み、休日出勤をする日があります。
但し、プロジェクト終了時には休暇を取ることができます。
◆Q6.
入社して1年経った方の実績の取り組み、成長をもっと知りたかったです。
A.(モーションデザイナーより回答)
案件の1スタッフとして自分ですべき行動を判断し意見具申できるくらいにはなれたと思います。
やっている仕事に変化はあまりありません。
A.(CGデザイナーより回答)
①実績について
私は入社のタイミングが11月だったので、研修よりも先にOJT(実務をやりながらのトレーニング)を行いました。
入社して間もない頃は、未熟な自分でも実務ができるのかどうか不安でいっぱいでしたが、ベテランの先輩がインストラクターとして面倒をみてくださり、逐一アドバイスをしてくださったので、安心して作業することができました。
入社後1年間の実績としては、
・劇場版GARO
・メガロドン(VR)
・ウルトラ逆バンジー(VR)
など含め、6つの案件に携わりました。
OJT中、Vrayでライティング・レンダリングする案件があったのですが、私自身初めてのVrayだったので、社内の資料を読んだり、先輩に教えてもらいながら作業していました。
劇場版GAROでは、初めてのセル案件で、「セルルックってこうやってできているんだ!」と驚いたのを覚えています。
こちらもライティング・レンダリングを行っていました。関わったカットを劇場で見たときには思わず感動してしまいました。
映画の仕事をやってみたかったのでとても嬉しかったです。
昨年の4月頃からは、「360度映像制作でUnrealEngine使えないだろうか?」と誰かが言い出して(笑)、「やりたい!」と手を挙げたらアンリアル担当としてやらせてもらえるようになり、現在に至るまでアンリアルを使ったVR案件を多くやらせていただいています。
質感調整したり、レイアウト組んだり、ライティング、レンダリングなど、アンリアル内での作業はほとんどなんでもやっています。
もちろん、案件によっては、Mayaでモデル作ったり、セットアップをしたり、コンポジットしたりもします。
社内コンテンツの案件だと、企画から関われる場合もあります。
実際に、「こうした方が面白いのでは?」と提案した演出が採用されたりもしました。
「やりたい!」と手を挙げれば叶えてくれる環境だと思っています。
しかし、得意なことをやらせてもらえる場合もあれば、時には得意じゃないことをやらないといけないときもあります。
そういうのも含めてやりたいことをやるためのプロセスだと思っているし、自分の力になると思うので、何でも楽しく取り組むように心がけています。
②成長について
まだ入社して一年ちょっとなので、成長したぞ!と胸を張ってはまだ言えませんが、少し成長したとするなら、「なんでも恐れず聞けるようになった」という点だと思います。
研修期間中に全ての技術を習得するのはなかなか難しいと思いますし、その先の実務が不安でしたが、研修終了後でも、分からないことがあっても先輩が親身になって教えてくれますし、先輩も分からないようなことは一緒に考えて対応方法を探してくれたりします。
◆Q7.
仕事の中でやり残したと感じた事やそれにリベンジする機会があったのかた聞いてみたいと思いました。
A.(モーションデザイナーより回答)
各案件ごとに撮影データの処理を始めてから「こうすればもっと正確なデータが撮れたな」と思うことは多々ありますがそれらは次の案件の撮影のときに同じ過ちをしないことで回避できています。
A.(CGデザイナー回答)
結局のところ、仕事である以上、スケジュールと納期は守らなければならないので、それに伴ってクオリティーラインの判断をしなければならなくなることが多々あります。
その為、「もう少し時間があれば、もっと詰めることができた」といった状況はだいたいいつも発生するので、やり残したと感じることはいつでもあります。
なので、次の案件はどうすればもっと詰めることができるか、ということを毎度毎度考えてトライするので、リベンジとはちょっと違うかもしれませんね。
要は反省と改良の繰り返しです。
◆Q8.上司の方が社長さんとの面談でお話しされて実現された例があればお聞きしたいです。
A.(人事担当より回答)
具体的な例といえば、オリジナルコンテンツ企画立案から、先日お伝えしました新人社員教育の一環の「インストラクター制度」などがあります。
上長や社長面談の時以外でも相談しやすい環境を整えております。
社員からの要望も多種多様ですが、それに応じた解決できていると思います。
◆Q9.クリエーターの方々のお話しで入社後のお仕事で苦戦したことなども是非お聞きしたいと思いました。
A.(モーションデザイナーより回答)
モーションの編集に関してはどれだけ知識があっても数をこなしてカンを磨かないと良くならず最初のうちはついていけるのか不安でした。
今でも不安は多々ありますが先輩方のアドバイスで乗り越えています。
◆Q10.契約社員から正社員への登用実績
A.(人事担当より回答)
毎年4名~6名程度、正社員へ昇格しております。
デザイナーとして日々業務に取り組んでいれば必ずスキルUPし、サブチーフ、チーフと業務内容もステップアップしていきます。
チーフに昇格しましたら、ダイナモの看板を背負って活躍してください。
正社員への昇格はこの過程の一つで実施となります。
◆Q11.大学がかなり無名なのですが、不利になりますでしょうか?
A.(人事担当より回答)
当社で求める人物像は説明会でもお話ししました通り4つです。
①デザイナーとしての基本を身に着けている方
②1つの部門で自信を持っている方
③チームで仕事をするにあたり協調性を持っていらっしゃる方
④プロフェッショナル思考をお持ちの方
応募の際に履歴書はご提出いただいておりますが、学歴はあくまでも本人の経歴の確認にのみ利用し、選考では上記4点を重視しております。
◆Q12.アニメーションを志望したいと思ったとき、ポートフォリオの中にキーポーズとなる静止画を入れたほうがよいのでしょうか?
それともムービーとしてまとめ、紙媒体の方には別のジャンルのものを入れたほうがいいのでしょうか?
A.(CGデザイナー回答)
アニメーションを見て欲しいのであれば、やはり動くものを見たいので動画作品は必須です。
なので、必然的にポートフォリオのウェイトはコチラとしては低いんですよね・・・。
ただ質問内容にあるように、キーポーズをキャプチャした静止画をポートフォリオにまとめてもらってももちろんOKです。
別ジャンルとなると、どういったものが当てはまるのかちょっと分かりませんが、動画作品の解説なんかをまとめてもいいんじゃないでしょうか?
制作期間や、こだわった点や、こういうリグを組んで動かしています・・・etc.
グループ制作なら、この部分を担当しましたなど。